自習は必要なのか
塾や予備校の宣伝を見ると「抜群のサポート体制」「東大合格率○○%」「1対1の個別指導」と謳っている。
だが、実際は生徒の自習量まかせのところがほとんどである。
事実、ほとんどの所が「授業の2倍の自習時間」を推奨している。
職場で言うと「通常業務の2倍の残業」を推奨しているような感じだ。
しかし、多くの自習時間を確保するのは難しい。
1日は24時間しかないのだ。
カップ麺を480個作っただけで終わってしまう
(カップ麺は一つずつ作るものとする。2つ同時に作ると、ポットが「シュゴゴゴゴー」と腹を立ててしまうのだ)。
さらに、カップ麺を食べさせる時間も入れると、とても24時間では足りないだろう。
また、自習というのは主に「時間を浪費するため」に行われる。
「3時間勉強する」などと予定を立て、3時間机に向かうだけになることが多いからだ。
これは「平均台から落ちたら5秒ペナルティ」になるのに似ている。
おそらく、自習をしようとした愚かな人間への罰なのだろう。
予定を「参考書を40ページやる」にしても、結局はページ数を浪費しており、環境に良くない。
つまり、「自習が大切だ」という前提が間違っているのだ。
自習より授業が大切だ。
なぜなら、もし授業が効率よく行われれば、授業の時間が減り、自習の時間も減るからだ。
昔の人は「すべての勉強は授業から始まる」と言った(若い頃の私だ)。
「始めが肝心」と合わせると、「授業が大事だ」という結論が容易に導かれる。
(「終わりよければすべてよし」と合わせると、授業中寝ていても、最後の挨拶をきちんとしていれば問題ないことになる)
「自習は大切ではない」という結論に安心した私は、さっそく参考書を本棚にしまい、文庫本を手にする。
本を読むのが大好きなのだ。
塾には「授業の2倍の読書時間」を推奨してもらいたい。