電波女と青春男(アニメ感想)
あらすじ
主人公の丹羽真は、親戚の家に預けられる。家に入ると、全身布団をかぶった自称宇宙人の娘『藤和エリオ』がいた。
彼女は人付き合いを避け、宇宙人を名乗り続ける。
彼女はなぜ宇宙人を名乗るのか。それがテーマである(多分)
宇宙人とは?
エリオは、宇宙人であることを証明するために自転車で川に向かって飛んだことがある。
もちろんそのまま落下したが、彼女は「飛び方が悪かった」と言って、失敗を認めようとはしない。
藤和エリオは自分に自信がない。だから、仮の自分を作るために、宇宙人であろうとする。
真はそれが気に入らない。宇宙人を後ろ向きに信じていることが我慢ならない。
宇宙人は神秘だ。
「神秘とは希望であるべきだ」
真は、エリオを納得させるため、自転車で一緒に飛ぶ。もちろん失敗。
でも、それによりエリオは宇宙人をやめ、人間として生活を始める。
奇跡を信じる
物語の後半に、自称超能力者の、星宮社が登場する。
彼女もエリオと同じく、自称だ。ただ、彼女の言葉には妙な説得力がある。
「人間は、あるわけがないと、盲目的に超常現象を否定する。信じなければ始まらない」
「人は誰もが目前の超能力に目覚めようと歩み寄っている。伸ばした指先より数センチ先。日常の延長線上にある。
それを捉えることが、超能力に芽生える兆しになる」
超能力を使える人間はいない。
だがそれは、信じていないからではないだろうか?
真は、友達の流子さんのバスケット試合の応援に行く。
ただ、流子さんはあまり上手くない。真は流子さんに、かつてサッカーが下手で諦めた自分を重ねて、傍観する。
そんな真に、社は活を入れる。
「いまだ、超能力を使え! 自分の意思で動いて、他人も動かす。もっとも初歩の、人間に許された超能力だろ!!」
真は流子さんを応援し、流子さんはシュートを決めた。
努力を信じさせるのは、悪いことじゃないのだ。
応援とは、他人の奇跡を100%信じることだ。
それって、すごく神秘的だと思う。
自分以外の、得体の知れない力が、奇跡を起こしてくれるのだから。