虚白ノ夢 感想(ネタバレ控えめ)
フリーゲーム、虚白ノ夢プレイしました。
プレー時間は3時間くらい。気にいった文章をメモったり、自分の人生について考えたりした分(?)長め。
碓氷深白は17回目の誕生日を迎えることなく身投げし、目が覚めると『鏡の世界』にいた。
『この世界に点在する、あなたの姿が映る鏡は、あなたの記憶を写す鏡。
記憶を取り戻すこと、それは同時にあなたの望みを叶えること』
「私の人生が初めから存在しなかったことにする」ために、彼女は自分の姿が映る鏡を見つけ、割っていくが……?
謎解きをしながら進めていくホラーゲームです。
ホラー要素が中々手が込んでて、かなり怖かったです。
急に襲ってくる敵とか、抜ける足場とか、飛び立つコウモリとかが怖かった。
特に怖いのはED5のいじめっ子達をメッタ刺しにするとこですね。
悲鳴を聞きながらZボタン押しまくり。手が震えました。
謎解き要素も、バリエーションに富んでて面白い。
破顔の晩餐会は特に良かった。無理して笑い続けるパーティー……怖すぎる。
このゲームの好きなとこは、鏡を見るうちに深白が死んだ理由や深白の生い立ちが徐々に明らかになるところです。
こんな救いようのない記憶ばかりが戻ってきて、どうやって幸せになったらいいのか。
なんとなく、自分の人生を重ねあわせて見てしまい『どうか幸せになって欲しい』と願いながらのプレイでした。
他にも2人、『鏡の世界』に迷い込んだ人がいるのですが、この2人とシナリオの絡み具合も最高でした。
この2人の協力でEDが変わっていくのも好きです。
シナリオが気になって進めたゲームなんて「FF6」以来ですね。
あれはほんとに世界が終わるんじゃないかと思い、眠れなかったのを覚えてます。
他に好きなのは、自殺シーンとか流血シーンの描写ですね。
大抵のゲームだと、こういうシーンが繰り返し出ると淡々としがちですが、このゲームはリアルに感じました。
多分、文章が巧みなおかげでしょう。
生々しい感覚が、スクリーン越しでも伝わってきます。
ホラー良し、謎解き良し、シナリオ良しの作品。
是非プレイして欲しいです。