20歳から始めた読書感想文

本の感想や日記をのせてます。

読書メーターまとめ(2013/8)

2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1916ページ
ナイス数:50ナイス

NHKにようこそ! (角川文庫)NHKにようこそ! (角川文庫)

ひきこもり小説。みんなネガティブなんだけど、時々ハイになってアホなことをしまくるのが面白い。登場人物達は「自分はダメ人間である」というところから考える。自分の外に仮想敵を作り、そいつを倒せば問題が解決すると考える。主人公にとってはNHKだ。倒すには、命をかけての特攻しかない。なぜなら、敵の正体は、自分の世界そのものだからだ。自分が消えれば敵も消える。しかし、最終的には岬ちゃんと日本人質協会(NHK)に入り、相互という形で問題を解消する。ギャグとシリアスどっちつかずで、ちょっと自分には合わないと感じた。
読了日:8月27日 著者:滝本竜彦
僕は友達が少ない (MF文庫J)僕は友達が少ない (MF文庫J)感想
最初のエア友達(エアギターの友達版)を見て「これは面白そう」と思った。エアなのに「友達はいいものだ」と言ったり、「さっきは○○○という設定で盛り上がってた」と言って空想であることを漏らしたりしてて笑えます。特に好きなのは、ギャルゲエで、話しかけてきた女の子に対して「……馴れ馴れしい女だな。消えろ」を選ぶとこ。選んだ理由が「入学初日に知らない男に声をかける女はビッチだ」。「説明書に『優しくて親切と書かれてる』」に対して「そんな上っ面だけのプロフィールが信じられるわけないじゃない」と返したのは凄い。
読了日:8月23日 著者:平坂読
"葵" ヒカルが地球にいたころ……(1) (ファミ通文庫)"葵" ヒカルが地球にいたころ……(1) (ファミ通文庫)

ガンガンオンラインで連載してた作品。事故死したヒカルの幽霊に頼まれ、女の子達の元へ生前の約束を果たしに行く。源氏物語がベース。主人公が男×男のラノベは初めて読んだが、ヤンキーの是光&女タラシのヒカルは面白い。是光は生徒に怯えて逃げられ、ヒカルは女の子や花の可愛らしさをマイペースに語る。僕のお気に入りは式部さん。恋愛の達人と呼ばれているのに、一度も恋愛したことないツンデレ少女。作戦がどんどん空振りしていくとこや、秘密を握られてあたふたするところが可愛いです。
読了日:8月23日 著者:野村美月
下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)感想
「学びからの逃走」「労働からの逃走」について書かれた本。現代の若者は、学びを「苦役と知識の等価交換」と見なし、知識に価値がない場合は苦役を払わない。しかし、この理屈は「自分が知識に行う価値判断は正しい」と決めつけているので、自分が必要だと思う知識しか学べない。私も現代の若者だが、逃走を読書によって回避してきたと思う。わからなければわかるまで読んでいくからだ。その際「あの人が面白いと言うのだから、面白いに違いない」という考えが原動力になる。そして、読み終わった後、自分の思っていたものと違うものが得られる
読了日:8月23日 著者:内田樹
疲れすぎて眠れぬ夜のために (角川文庫)疲れすぎて眠れぬ夜のために (角川文庫)感想
「成功や個性を求めるのはどうなんだろ?」という本。p188あたりが好き。「父親がどういう人間か知りたいときは、父親の知り合いに聞く。自分探しは、自分を知っている人がいない場所へ行く」「自分がどんな人間かは、『本当の自分』がどういう人間だと『聞き手に思って欲しいか』によって決まる」「環境が変わるたびにキャラを変えるのは、自分を守るために有効。失敗しても、演じているキャラが傷を背負ってくれる。他の自分には関係してこない」。性格を変えられないことに悩んでいたが、自分の性格を一つだと思わなければいいのかな。
読了日:8月23日 著者:内田樹
思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)

エッセイなのだが、驚かされることがあまり書かれていない。思考の飛躍がイマイチだ。ハウツー本した方が、さくっと読めて良いのでは?
読了日:8月17日 著者:外山滋比古
妻と罰 (文春文庫)妻と罰 (文春文庫)感想
「有無を言わせず自分の主張を通す方法」が面白かった。妻に主張するために、妻と同じ論法を使う方法が紹介されている。妻の論法「あなたが買うなら私も買う」(夫婦平等原則)「あなたが買わないなら、私が買う」(支出総額不変原則)を採用し、ツチヤ先生は「お前が買うならおれは買わない」(支出総額不変原則)、「お前が買わないなら、おれも買わない」(夫婦平等原則)と主張。妻が何も言い返せない、完璧な方法だ。また、「よろず悩み相談室」の「(事実を)受け入れる入れないって、君は郵便局か」というボケは素晴らしいと思う。
読了日:8月17日 著者:土屋賢二

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