梅の香りは良い香りなのか?
梅の花の香りは良いというが、本当にそうだろうか。
たとえば、化粧が濃く、香水の匂いをまき散らしている中年女性を見れば、誰もが嫌な思いをするだろう。
しかし、もしそれが20代の女性だったら、評価を覆すのではないか。
このことからわかるように、香りよりも見た目のほうが重要なのである。
もしラフレシアから梅の香りがしても、誰も近づかないだろう。
便のつまったトイレからする芳香剤の香りのようなものだからだ。
花の香りというのは、花粉を運ぶ昆虫を呼び寄せるためだという。
つまり、香りの強い花は、女で言うところのビッチである。
おそらく、まわりの花からは「なにあいつ、一人だけムンムン香りだしちゃって。やらし~」と思われているのではないだろうか。
確かに花の香りは良いが、花にとっては良くもなんともないのだ。
また。お色気フェロモンをムンムンと撒き散らし、昆虫を呼ぶはずが、人間に摘み取られてしまうのはなんとも皮肉である。
ちょうど、好きな人を気を引こうとオシャレをしたら、全く眼中にない男が寄ってくるのに似ている。
よって、花の香りは、多角的に見ると良いものではないとわかる
(どんなものでも、多角的に見ると欠点が浮き彫りになる)
……っと、しまった。
私が梅の香りについて書いているのは、小説の練習のためだった。
それなのに、いつの間にか小説ではなくてただの描写の羅列になってしまったではないか。
手段が目的に変わってしまった。
どうせならビフテキに変わってほしいものである。