20歳から始めた読書感想文

本の感想や日記をのせてます。

悲しさとか痛さは、楽しさの裏返しだから……それを知っていれば、みんなをもっと好きになれるから

水夏 (Paradigm novels (130))
雑賀 匡
パラダイム
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はやいもので、もう11月ですね。

紅葉シーズンももう間近。地域によっては見頃を迎えているみたいですね。

さて、新年に立てた目標……果たしていくつ達成したのでしょうか。

「何も目標も立ててない私に隙はなかった(キリッ)!!」

……というのは置いといて。

私の目標は「長編小説を書く」だったと思います。

…………

まだ全然書けてない……。

……いえいえ、あと2ヶ月で仕上げれば問題なしです。

みなさんも、まだ達成してない目標があったら、諦めずに続けましょう。

さて……ここから本の話に無理矢理つなげます。

私が何とか弾けるピアノ曲は「夏影」「なつのおわりに」「汐」です。

そして、今回のレビューは、「なつのおわりに」が使われている「水夏」です。

(何この下手なつなぎ)

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

主人公の宏が、神社で「お嬢」と名乗る少女を拾ってくるのですが、実はこの少女は死神だったのです。

死神は、死んだ人の魂をあの世へ届けるのが仕事です。

しかし、お嬢は自分の仕事に罪悪感を覚えていて……

と、こんなシナリオなのです。

今回は感想を書きません。

齋藤孝の企画塾」に登場する「デザインシート」に落としこみます

・対象

 よくわからない。

 文章からすると10代なんだけど、Hシーンがあるという矛盾。

 20代には少し物足りない内容だと思われる。

・タイトル

 「水夏

 これは最後にお嬢に名前をつけるシーンが出てきて、そこで登場します。

 このタイトルは意味深でいいですね。

 「涼」をイメージさせますし、同時に生気を徐々に奪うような恐ろしさ(気化熱?)も兼ね備えてます。

 p218の、お嬢が過去に捨てた感情が、お嬢の元に還るシーンにおいて

 「熱したアスファルトにまいた水が乾くように、根元的な力をストローで吸い出される感覚」

 という表現が出てきます。

 覚えやすさも満点。

 夏にリンクしているのも良いですね。

 夏になれば誰もが感じる儚さとシンクロ出来てる。

 お嬢の帽子についてる鈴の「リーン リーン」という音もいい。

 「夏がくれば思い出す作品」になってる。

・ねらい

 クライマックスで宏がお嬢に言う台詞

 「悲しさとか痛さは、楽しさの裏返しだから……それを知っていれば、みんなをもっと好きになれるから」

 を伝えること。

 最も印象的な場面で言わせる。

 台詞は文脈が命。さあ、どうする??

・テキスト

 ノベルゲーム

・キーワード

 現実に立ち向かう勇気を持って欲しい。

 理不尽な悲しさでも受け止めて前に進んでほしい。

・段取り

 18歳の男性が好きそうなモノにする。

 ファンタジー要素。

 ねらいの台詞は主人公に言わせる。

 聞く台詞より言う台詞の方が腹に落ちる感じがする。

 (CLANNADでいうと、オッサンの「夢を叶えろ渚あぁーー!」より、主人公の「俺たちも同じだぞ渚!」の方がグッときた。当事者になった感じがした)

 タイトルでも考察したように、季節とセットにしたものはインパクトは強い。

  夏の物語にしよう → 幽霊か死神をヒロインに

 理不尽な悲しさとは何か。

 「愛する人を奪われること」

  愛する人が奪われて、幽霊になって出てくる。

  そこにいるのに、決して戻ることの出来ない存在。

  幽霊は、恋愛に心残りがある。

  成仏するためには、精神レベルで満足する必要がある。

  (肉体的満足や金銭的満足は得られないから)

  (……これでも話作れるけど、テーマからずれてるね)

  死神がヒロイン。

  魂が迷わないように、あの世へと導くのが仕事。

  結果的には自分が死なせているのでは……という罪悪感にさいなまれる。

  しかし、この仕事をやめることは出来ない。

  そして、お嬢は人を愛する感情を切り離してしまう。

  でも、感情を切り離してしまったら、喜ぶことも出来ない。

 (人付き合い苦手だからといって避けていると、喜びを得られないのに似ている)

 お嬢が運ぶ魂

  宏にとって身近な人。

  妹は最後にとっておく。そのほうが盛り上がる

 お嬢から離れた感情

  誰かに憑依している

・仕込み

 舞台設定

  死神と出会う場所は --- 神社

  AIRの影響?(それはない?)