20歳から始めた読書感想文

本の感想や日記をのせてます。

読書メーターまとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1808
ナイス数:324

ナイスが300越え。人気作のよつばとを読んだのが良かったね。

あずまんが大王の頃から読んでるんだし、このまま全巻登録もありかな。

今月はナイス500、10冊、お気に入られ150を目指そう。


檸檬 (新潮文庫)檸檬 (新潮文庫)感想
「冬の蠅」を読む。夏頃のすばしこさを失い、衰えた姿で這う蠅が日向で元気になる姿に、梶井は自身の憂鬱を重ねる。太陽は生の幻想で私をだまそうとする。心を楽します快感は、同時に重っ苦しい不快感である。太陽は日向だけを照らし、反面に異様な影を作る。そこには「理性の欺瞞」がある。自分自身の認識を騙し、日のあたる面だけを見て幸福だと思い込んでしまう。彼を癒したのは夜のわずかな光だった。そこには日向の欺瞞はなかった。僕は人間関係が苦手なのだが、それは幸福の影を恐れるからだ。関係が良くなるにつれ、反発する自分が出てくる。
読了日:05月22日 著者:梶井 基次郎
ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)感想
僕は身近な人の喪失を経験する。それでも僕は腐らず、喪失をありのまま受け止める。「言葉にならないものを大切にすればいいんだ。それが死者に対する礼儀だ」「どんなものでも消えるべき時がくれは消える。そして消える時が来るまでは消えないんだよ」「時間というものは腐敗と同じなんだ。思いもよらないものが思いもよらない変わり方をする」。最後、部屋に一つ残った白骨は自分自身だろう。人はいつか死ぬのだから、後悔のない生き方をすべきだと思った。自分にできないことはしなくていい。僕が泣けないもののために誰かが涙を流してくれる。
読了日:05月22日 著者:村上 春樹
てるみな 1―東京猫耳巡礼記てるみな 1―東京猫耳巡礼記感想
猫耳少女が幻想化された鉄道を旅する。「家の近くを走る→民家を削りながら走る」「JRと競争→JRをドリルで攻撃」などの戯画化に加え、千と千尋っぽい街が異国感と共に郷愁を呼び起こす。ありえない設定なのに「鉄道の原型はこうだったのかもしれない」と感じさせる、不思議な漫画だ。読んでいると、電車に乗った時にふと感じる疑問や違和感に、答えを見つけてもらった気分になる。例えば、車掌の変な声のアナウンスに「人と魚の両方にわかるように喋ってるんだ」と思う場面。なるほど、水の生き物にはくぐもった声の方が伝わるのか、と納得。
読了日:05月21日 著者:kashmir
街場の教育論街場の教育論感想
▼「政治家が教育改革をするのは任期中に失敗が顕在化しないから」「教育問題を一挙に解決する方法はない」と、政策を一刀両断して気持ちがいい。▼国や企業が行ったグローバリズムが個性化を進め、結果的に連帯力のない個人を作り出し、学力も労働力も下がってしまったという指摘は見事だ。わからないときに「わかりません、教えて下さい」と人に頼む能力こそ、学力の本質だからだ。▼メンターが「自分の限界を決める他者」というのは面白い。自分が決めた限界を越えたところで、結局そこには同じ自分がいるから無意味だ。
読了日:05月20日 著者:内田 樹
よつばと!(14) (電撃コミックス)よつばと!(14) (電撃コミックス)感想
今回はヨガ、ビーズのネックレス、クレープなど、よつばの女の子の面がたくさん。ごみ袋でドレス、ビニール紐とリボンで髪を作ってお姫様ごっこ。幼稚園を思い出して懐かしくなった。よつばの無邪気な一言に対するみんなの表情、相変わらず面白い。特にヨガ教室の「みんなふとったからきたのかな」のとこの死んだ目とか、気にしないようにしてる目とかが笑える。気になったのはとーちゃんの料理「サッポロいちばんどん」かな。何かよくわからんけどうまそう。
読了日:05月13日 著者:あずま きよひこ
コンピュータが小説を書く日 ――AI作家に「賞」は取れるかコンピュータが小説を書く日 ――AI作家に「賞」は取れるか感想
AI小説の未来に期待して読んだが、残念ながら完成には程遠いようだ。現時点では、人間が小説のパターンを作り、コンピュータがパターンの中に単語を当てはめて文を作っており「どのへんがAIなの?」とツッコミたくなった。AIは形態素解析しかしてないのだ。AIが小説のパターンを学習して小説を書くというのは夢のまた夢である。文の組み合わせには将棋や囲碁とは比べ物にならない程の数があるため、AIの力を持ってしても全容は掴めないようだ。
読了日:05月13日 著者:佐藤 理史
ななゆり (IDコミックス 百合姫コミックス)ななゆり (IDコミックス 百合姫コミックス)感想
特にストーリーもなく、ただ女の子同士でイチャイチャするだけの漫画ですが、イチャイチャっぷりが群を抜いている。絵のかわいさやコマ割りの上手さなど、作者の筆力のおかげでそう見えるのです。最初の告白してるだけのシーンになぜかときめいてしまい、首を絞めあったり一日中手を握り続けたりするバカップルっぷりにリビドーが急上昇してしまう。パンツ交換して授業受けるシーンが性行為に見えるのも良いですね。この一冊は「百合=ストーリー」だった僕の価値観を崩壊させました。仲良しの女の子を見るだけでも幸せになれるんですね。
読了日:05月08日 著者:マウンテンプクイチ

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